横綱の稀勢の里が引退を発表しました。
初場所初日から3連敗をしていいところなしだったので、もう限界なのかな、と心配していました。
日本人力士の横綱がいなくなるのは寂しいですが、稀勢の里の名勝負を振り返り、気になる身の振り方はどうするのかをまとめました。
目次
引退会見
2019年1月16日、両国国技館で引退会見を行いました。
一片の悔いもない
両国国技館での記者会見にて言葉に詰まりながら
「土俵人生において、一片の悔いもございません」
と述べました。
ファンの人たちには申し訳ないという気持ちがある、と言いましたが、私たちは稀勢の里に相撲の魅力を伝えてもらいました。
こちらこそ感謝したいくらいです。
日本人横綱としての重圧
白鵬という絶対的な横綱がいる今の状況の中、ファンからの重圧は想像しがたいものでしょう。
稀勢の里が土俵に上がると歓声が上がり、特に白鵬との対戦時はかなりの声援が稀勢の里へかけられていました。
その声援を聞いて白鵬は相当燃えたでしょう。
この二人の対戦は名勝負も多かったです。
私も千秋楽にこの二人の対戦が組まれると、また白鵬が勝つんだろうな、と思いつつどこかで稀勢の里がやってくれるだろうと期待していました。
よく勝負弱い、豆腐メンタルと言われていました。
たしかに大事な一番になるといつもより動きが悪くなり、実力を発揮できずにいるようなもどかしさを感じていました。
しかし、その弱さをも乗り越えて横綱になったのは紛れもない事実です。
私が選ぶ名勝負三戦
私が選ぶ名勝負三戦をご紹介します。
今見てもワクワクする取り組みばかりです。
ちなみにどの取り組みもテレビの前でわいわい観戦していました。
白鵬の連勝記録を63で止める
相撲の神様、最強の横綱とも言われる双葉山の69連勝を超えるべく、白鵬は連勝記録を重ねていきました。
双葉山はもちろんリアルタイムでは知らないのですが、ものすごく強かったと今も大横綱として名を残しています。
この双葉山の69連勝の前は江戸時代の大横綱、谷風梶之助の63連勝が最高でした。
谷風梶之助も横綱の第一人者とされているすごい力士で、生涯戦歴258勝14敗16分16預5無112休、勝率ではなんと9割4分というすさまじい強さを誇りました。
私も過去の横綱の中で取り組みを見たい力士の一人です。
テンションが上がって脱線しましたが、白鵬の63連勝というのは谷風梶之助と並ぶすごい記録ということです。
この64連勝をかけた対戦は稀勢の里の寄り切りで白鵬は敗れました。
寄り切られた後の白鵬は放心状態といった表情で、悔しいというよりもなんで負けたのか、というように見えました。
照ノ富士との優勝決定戦
2017年3月場所で、13日目に左肩付近を負傷した稀勢の里と、当時メキメキと力をつけていた照ノ富士。
一敗差で照ノ富士を追う稀勢の里はさすがに勝つことは難しいだろう、と思われていましたが、本割で勝利した後優勝決定戦でも勝利し逆転優勝しました。
このケガが思ったより重傷でのちの相撲人生に影を落とすことになるのですが、まさかの逆転優勝は盛り上がりました。
17年初場所でのすくい投げ
やはり印象に残るのが17年初場所での白鵬戦です。
横綱に昇進するかどうかという大切な場所が17年初場所でした。
14日目に優勝が決まりましたが、残るは宿敵・白鵬との対戦が残っていました。
土俵際まで寄る白鵬の厳しい攻めにすくい投げで白鵬を破りました。
この一番で横綱昇進がほぼ確実と言われました。
今後の稀勢の里は?
荒磯親方として大関高安ら後進の指導にあたる予定です。
土俵上では感情を表に出さない稀勢の里ですが、実はユーモアがあり人を楽しませることが好きです。
今までの経験を生かして今後活躍する力士を輩出してくれれば、また大相撲が楽しくなります。
まとめ
横綱の稀勢の里が引退を決めました。
数々の名勝負を残し、特に白鵬との勝負は名勝負と呼ばれる内容が多かったように思います。
今後は親方として後進を指導することになります。
横綱としての重責を担ってきた稀勢の里、お疲れさまでした。
大相撲ファンの一人として、名勝負を見られたことは幸せでした。
しばらくは重圧から解放されてゆっくりしてほしいです。
そして大相撲界に魅力的な力士を育ててください。
今までありがとうございました。